山奥の秘湯の宿・・・と呼ばれるたくさんの温泉の中でも
トロッコ電車に乗って、その上歩いて行く温泉は限られてくるのではないでしょうか。
開湯147年。
加賀藩に開湯を許されてから、多くの先人が黒薙温泉を守り続けてきました。
トロッコもない時代、歩いてしか来られない昔々は、病を治す為に必死になって
訪れていた人もいたのかもしれません。

黒薙温泉の建物は、客室棟、内風呂棟は改装されていますが、
旅館正面の建物の柱や梁は、100年を超えてそのまま使用されています。
夜になると館内は、ますます秘湯感があふれてきます。
旅館廊下

ひっそりとした廊下も、この旅館の風情にぴったりです。
静かに静かに流れていく時間があります。

階段手すり

古い手すりもそのままに。
昔、どんな人がこの手すりに触れてお風呂へ向かったのだろうか。
先人が大事に守ってきたものを丁寧に使い続けることの大切さ、難しさ。

旅館の夕べ

いろんなことに思いを馳せながら、
今日も黒薙の夜は暮れていきます。

本日のお客様にも、特別な「黒薙時間」が流れるといいですね。